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執筆者の写真鳴海 優斗

深刻化する空き家問題

更新日:2021年10月5日



 現在の日本では空き家の増加が深刻な問題となっています。


 総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2018年10月時点での全国の空き家の数は848万9000戸。

 私が新卒入社で不動産業者に勤め始めた2015年には約820万戸と言われていたため、3年で約30万戸弱の増加となっており、さらに遡ると、30年前のほぼ倍、20年前の約1.5倍となっています。

 総住宅数に占める空き家の割合は約13.6%と過去最高の水準を示しています。


空き家になるケースは様々です。

・自宅を所有する高齢者が老人ホームや子供宅に転居した

・所有者が転勤や入院などのために長期不在としている

・所有者が亡くなり、相続人が相続はしたが特に活用していない 等


 なぜ空き家が問題視されるかというと、一番は『建物の劣化→二次被害・地域力の低下』だと考えます。

 建物を長年放置すると窓ガラスの割れ、内壁の剥がれ、玄関ドアの損傷、外壁・屋根の劣化、雨漏りによる天井や床の腐食、湿気による土台腐食など上げたらキリがないくらい多くの箇所の劣化が考えられます。その結果当然、建物としての価値も下がり時間が経つにつれて処分がしづらくなります。

 それだけではなく、地域の景観に悪影響を与え、さらに最悪の事態は強風等によって劣化した屋根や外壁材などが落下・飛散したり、北海道は特に積雪によって倒壊事故が起こる可能性もあり、空き家であることによって不審者が侵入・不法滞在したり、ゴミが投棄されることも考えられます。

 

 上記の通り、「空き家の放置」→「治安の悪化」「世帯数の減少」→「空き家が増えやすくなる」と負のスパイラルを生む可能性があるため、空き家の放置は決して一軒だけの問題ではありません。


 そこで空き家を所有する場合は、定期的な点検を心掛けましょう!


 月に1回程度の定期的な点検として

  □屋根・軒裏・外壁等が浮いたりはがれたりしていないか

  □1時間ほどすべての窓、収納扉を開放し換気扇を運転する

  □玄関や窓の立て付けの異常がないか

  □ポストの中身の整理、室内の簡単な清掃

  □給水・排水の不具合・臭いはないか

  □雨漏り、カビがないか

  □床が浮いたり剝がれたり、傾きがないか

  □玄関周り、敷地内を簡単に掃除

  □夏は草刈り、冬は除雪を行いなるべく近隣に迷惑をかけないようにする


 管理をする場合は上記を実施すると良いでしょう。


 また、リフォームをして賃貸に出し不動産投資として管理者自身が運用したり、管理が大変な場合は売却をして資産整理をする方法もあります。

 

 不動産は金額が大きい分、ご自身の人生、また社会に与える影響も大きいです。

お客様ひとりひとりの状況に適した空き家の活用方法や処分方法をご提案できますよう努めますので、お悩みの方はご相談下さい。

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