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執筆者の写真鳴海 優斗

不動産売却時に登場する5つの金額の話


 本日は、不動産査定時に私が説明させて頂く、売却時に登場する5つの金額についてお話ししたいと思います。

 不動産の価格の仕組みを理解するのにも役に立つと思いますので、ぜひご一読下さい。


不動産を売却しようと決心してから実際にご契約を終えるまでには、細かく5つの金額が登場します。


①不動産業者による査定価格

 売却を決めたあと一番最初にすることは、不動産業者への査定依頼です。査定当日は、不動産業者による現在の不動産の状態調査や、過去のリフォーム履歴等の確認、その他売主様だからこそ分かる周辺状況や住み心地等様々なヒアリングが行われます。

 その後、不動産業者は上記調査に加えて、周辺類似物件の成約事例や売出中事例を基に適正価格を算出し、後日売主様に価格を伝えます。

 売主様の満足のいく不動産売却に向けての一番基盤となる価格です。


②売主様の売却希望価格

 現在の住宅ローンの残債の状況や家計の状況、買い替え先物件の金額の都合等によって、当然売主様の売却希望金額というのがあります。上記①価格を参考に『最低でも〇〇万円で売却したい』『最初は〇〇万円で売りに出したい』という希望価格を意見して頂きます。


③売り出し価格

 ①&②の価格を踏まえて再度売主様と不動産業者の間で意見のすり合わせをします。実際にネットやチラシ広告に掲載して買主様を募集する価格になるので最も重要な価格と言えます。不動産業者の収入は物件価格に対して一定の割合で頂ける仲介手数料のみなので、少しでも高く売りたい気持ちは売主様と一緒ですが、買主様あっての取引なので、もしも最初に高めに売り出すとしても、相場からかけ離れない範囲の価格をおすすめします。


④購入希望者様の希望価格(指値)

 実際に③の価格で販売活動を開始して、購入希望者様による物件の内覧が増えてきます。その中でよくあるのが価格交渉(指値)です。実際に物件を気に入って購入するかどうか迷っている方が『販売価格から50万円引いた〇〇万円なら購入します。』といった意思表示をしてくるケースがあり、この価格が購入希望者様の希望価格になります。

 この場合の売主様の返答は3つ。

1.購入希望者様の希望の価格で売却する

2.値下げ幅を縮小して返答する。(上記交渉に対して、30万円までなら値引きできます。等の返答をすること)

3.値引き交渉を受けない


このあたりは値引き後の売却後手取り額がいくらになるのか、値引きをする変わりに契約までの日程を短くしてもらうなどの条件の提示等、しっかり不動産業者と確認しながら進めていきます。


⑤成約価格

 上記④のような交渉を経て、売主様及び購入希望者様の希望価格が合致し、ご契約を結ぶ価格がこちらの成約価格です。当然、④のような交渉が入らず③の売り出し価格が成約価格になることも多いです。


上記簡単にはなりますが、売却時に登場する5つの価格になります。


 不動産は定価が存在しない分、売主様及び買主様のご希望のすり合わせが時に難しく、人の心情が介入しやすい部分にもなりますが、そのために過去の取引事例に基づく相場が存在し、私たち不動産業者が存在しているため、不動産に関してご不明な点等がありましたら、まずはご相談ください。



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